肉離れ 整骨院 福岡市城南区|太もも・ふくらはぎの筋断裂の応急処置とリハビリを柔道整復師が解説
- その場で動きを止める
- 患部を冷やす(15〜20分)
- テーピングや包帯で圧迫
- 足を心臓より高く上げる
- できるだけ早く整骨院・整形外科へ
- 「軽い」と判断して無理に動く
- 患部をもむ・強くほぐす
- 受傷直後に温める・入浴
- 痛みが引いたらすぐ練習再開
- 自己判断でテーピングだけで復帰
スポーツ医学の基本文献(Järvinen TA et al., Am J Sports Med, 2005, PMID 15851777)によると、ハムストリングスの肉離れは再発率12〜34%と非常に高いスポーツ外傷です。再発の多くは「痛みが取れた段階で復帰したが、筋線維の修復が不完全だった」ことが原因です。段階的リハビリの完遂が再発予防の核心です。
①患部を触ると明らかな陥凹(くぼみ)がある ②全く体重がかけられない・歩行不可 ③骨に直接的な痛みがある(骨折の疑い) ④受傷後数時間で著しく腫れた——これらはGrade IIIの完全断裂や骨折の可能性があり、整形外科での画像診断(X線・MRI)が先決です。
当院は、柔道整復師(国家資格)の院長・河野太朗と、国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が在籍。整骨の手技と鍼灸を、それぞれの国家資格者が連携して組み立てる複合アプローチで対応します。
重症度グレード(Grade I〜III)の見分け方
肉離れは筋線維の損傷程度によって3段階に分類されます。自分の状態がどのグレードに近いかを把握することが、適切な対処の第一歩です。
| グレード | 損傷の程度 | 主な症状 | 競技復帰の目安 |
|---|---|---|---|
| Grade I 微細断裂 |
筋線維の一部に微細な損傷 | 軽度の痛み・圧痛。歩行は可能。翌日に筋肉痛様の痛みが残る | 1〜2週間 |
| Grade II 部分断裂 |
筋線維の一部〜半分程度が断裂 | 受傷時に強い痛みと「バチッ」という感覚。歩行が難しい。圧痛・腫れ・内出血が出る | 3〜6週間 |
| Grade III 完全断裂 |
筋線維がほぼ完全に断裂 | 患部に陥凹(くぼみ)がある。歩行不可。著しい腫れ・内出血 | 2〜3か月以上 手術検討も |
Grade I〜IIはセルフケアと整骨院での保存療法が有効です。Grade IIIは整形外科での精密検査(MRI)と外科的治療の検討が必要になることがあります。
受傷直後のPOLICE処置——72時間が回復を左右する
肉離れの急性期管理として現在推奨されているのが「POLICE処置」です。以前の「RICE」に「最適負荷(Optimal Loading)」の概念を加えた最新アプローチで、完全安静より適度な刺激を与えることで回復が促進されることが示されています。
| P(Protection) | 患部を保護する。損傷部位を固定し、追加の損傷を防ぐ。松葉杖・包帯・テーピングを活用 |
| OL(Optimal Loading) | 「最適な負荷」をかける。完全安静は回復を遅らせる場合がある。痛みのない範囲で早期に軽い動きを入れる |
| I(Ice) | 患部を15〜20分冷やす(直接肌に当てず、タオルを1枚はさむ)。受傷後48〜72時間は2〜3時間ごとに繰り返す |
| C(Compression) | 弾性包帯・テーピングで圧迫。浮腫・内出血の拡散を防ぐ |
| E(Elevation) | 患部を心臓より高い位置に上げる。腫れ・内出血の軽減に有効 |
自分でできるセルフケア(回復期・手順型)
以下は急性期(受傷後72時間)が過ぎ、腫れと熱感が落ち着いた「回復期」からのセルフケアです。急性期はアイシング・圧迫・挙上を優先し、ストレッチ・マッサージは行わないでください。
①腫れ・熱感が明らかに引いている ②患部を押しても鋭い痛みではなく「鈍い圧痛」になっている ③平地歩行時に強い痛みが出ない——この3条件がそろってから始めます。
ストレッチ(ハムストリングス・Grade Iの回復期)
両手で太もも裏を軽く支えながら、膝を伸ばせる範囲でゆっくり持ち上げます。「痛みなく伸びる感じ」が目安。
痛みが出る手前で止めます。強引に伸ばすと再断裂の危険があります。
1日2〜3回(朝・昼・入浴後)を目安に継続します。
ストレッチ(ふくらはぎ・腓腹筋の回復期)
足先は正面(まっすぐ)に向け、かかとを床から離しません。
痛みのない範囲で20〜30秒キープ。膝を少し曲げた状態でも行うとヒラメ筋にも届きます。
炎症が残っている急性期は禁止。熱感・腫れが完全に引いてから始めます。
段階的な筋力回復ステップ
- 等尺性収縮(伸縮なし・収縮のみ)——痛みのない範囲で筋肉を緊張させる。例:仰向けで膝を曲げ、かかとで床を軽く押す(5秒×10回)
- 軽い可動域トレーニング——水中歩行など負荷の少ない動作から
- ジョギング復帰——直線を痛みなく走れるようになってから
- 方向転換・スプリント——段階的に強度を上げる。急激な再開は再断裂の原因になります
整骨院での施術内容
肉離れに対して整骨院で行う施術は、①急性期の固定・POLICE指導、②回復期の筋膜リリース・瘢痕組織の柔軟化、③鍼治療による血流促進・筋緊張緩和、④復帰に向けた段階的リハビリ指導、の4フェーズで構成します。
- 急性期(受傷後〜72時間)——POLICE処置の指導・テーピング固定・圧迫包帯。自己流のマッサージや温熱による悪化を防ぎます
- 回復期(腫れが引いた後)——手技による筋膜リリース・瘢痕組織(傷跡の線維)への働きかけ。早期に柔軟性を回復させます
- 鍼治療——損傷部周囲の筋緊張緩和・血流促進・疼痛軽減。国家資格(はり師・きゅう師)をもつ鍼灸師が担当します
- 復帰指導——いつから・どのペースで練習を再開するか、Grade別の段階的プログラムを提示します。再発率12〜34%というデータを踏まえ、焦らない復帰設計を重視します
保険・費用・通院回数の目安
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保険の適用 | スポーツ中・日常動作中の急激な外力による肉離れは、原因が明確な急性外傷として健康保険が適用される場合があります。初回来院時に状況を確認します。 |
| 通院回数の目安 | Grade I:週1〜2回 × 1〜2週間 Grade II:週2〜3回 × 3〜6週間 競技復帰を目指す場合は段階的リハビリ期間を含めます |
| 受診の目安 | 陥凹あり・歩行不可・骨に痛み → 整形外科(画像診断)が先 歩行可能・痛みが限局 → 当院へご相談ください |
| 統計データ | ハムストリングス肉離れの再発率:12〜34% (Järvinen TA et al., Am J Sports Med, 2005, PMID 15851777) |
まずはご相談ください
「試合が近い」「また肉離れを繰り返している」
「いつから練習に戻れるか知りたい」——
肉離れはハムストリングス・ふくらはぎに多く、膝周囲の筋肉と密接に関連しています。膝や下肢のスポーツ障害全般について詳しくはこちらをご覧ください。
膝・下肢の痛み 詳細ページ 鍼灸によるスポーツ障害へのアプローチ1. Järvinen TA, Järvinen TL, Kääriäinen M, Kalimo H, Järvinen M. (2005). Muscle injuries: biology and treatment. Am J Sports Med. 33(5):745-764. PMID: 15851777