シンスプリント 整骨院 福岡市城南区|すねの内側の痛みの原因とセルフケアを柔道整復師が解説
「走ると痛い」が繰り返す初期〜中期の段階で対処することが、疲労骨折を防ぐ最大のポイントです。
スポーツ医学のレビュー(Moen MH et al., Sports Med, 2009, PMID 19530750)によると、シンスプリント(内側脛骨ストレス症候群)はランニング障害全体の13〜20%を占めます。新規にランニングを始めた人の4〜35%が経験するという報告もあり、特に練習量を急に増やした時期・新入部員の初期に集中して発生します。
以下に当てはまる場合は、脛骨疲労骨折の疑いがあるため、まず整形外科でX線・MRI検査を受けてください。
①すねの1点だけを押すと鋭い痛みがある(限局性圧痛) ②休んでも痛みが取れない・増している ③夜間・安静時にも痛む ④骨の変形や腫れがある
当院は、柔道整復師(国家資格)の院長・河野太朗と、国家資格をもつ鍼灸師(はり師・きゅう師)が在籍。整骨の手技と鍼灸を、それぞれの国家資格者が連携して組み立てる複合アプローチで対応します。
シンスプリントのしくみ——なぜすねの内側が痛くなるのか
シンスプリントの正式名称は「内側脛骨ストレス症候群(Medial Tibial Stress Syndrome: MTSS)」です。ランニング・ジャンプの繰り返しにより、脛骨(すね)の内側後縁に沿った骨膜(骨を包む膜)と、そこに付着するヒラメ筋・後脛骨筋・長趾屈筋に過剰な牽引ストレスがかかり、炎症・微細損傷が蓄積します。
痛みは脛骨の内側下1/3〜中1/3の広い範囲に出るのが特徴で、触ると「広範囲に押すと痛い(広範囲圧痛)」という感覚があります。これが疲労骨折との大きな違いです(疲労骨折は1点だけ鋭く痛む)。
シンスプリントと疲労骨折の見分け方
| チェック項目 | シンスプリント | 疲労骨折(要注意) |
|---|---|---|
| 圧痛の範囲 | 広い範囲(10cm以上)に分散 | 1点だけ鋭く痛む |
| 走行中の痛み | 初期は走り始めだけ。後期は全体 | 走ると必ず痛む・増悪 |
| 安静時の痛み | ほとんどない(初〜中期) | 安静時・夜間にも痛む |
| 対処方針 | 保存療法(整骨院)が有効 | 整形外科での画像診断が先 |
なりやすい人の3つの特徴
- 練習量を急に増やした——部活動の新シーズン、マラソン大会に向けた急激な走行距離の増加。骨膜・筋付着部が適応する前に過負荷がかかります
- 扁平足・回内足(オーバープロネーション)——土踏まずが低い・かかとが内側に傾いている足の形は、着地のたびに脛骨内側への捻れストレスを増幅させます
- 硬い路面・クッション性の低いシューズ——アスファルト・コンクリート上での長距離ランニング、ソール(靴底)の薄いシューズは地面からの衝撃を直接脛骨に伝えます
これらの要因が重なるほどリスクは高まります。新入部員が入部直後に練習量が急増するケースは特に要注意です。
自分でできるセルフケア(手順型)
シンスプリントのセルフケアは「ふくらはぎ〜後脛骨筋の柔軟性を高めること」と「足底アーチのサポート」の2本柱です。練習前後に継続して行うことで、脛骨骨膜への牽引ストレスを軽減できます。
ストレッチ1:カーフストレッチ(壁向き)
足先は正面(まっすぐ前)に向けます。後ろ足のかかとは床から離さないようにします。
後ろ足のふくらはぎ(腓腹筋)が伸びる感覚を確認します。20〜30秒キープ。
膝を軽く曲げることでヒラメ筋(深層)が伸びます。シンスプリントに特に関与する筋肉です。
痛みが出る方向に無理に伸ばさないこと。伸び感がある範囲で行います。
ストレッチ2:タオルストレッチ(後脛骨筋)
バスタオルや長めのタオルを使います。膝は伸ばしたままにします。
すねの内側〜ふくらはぎの奥が伸びる感覚があればOKです。20〜30秒キープ。
温まった状態で行うと筋肉・腱が柔らかくなりストレッチの効果が出やすくなります。
足底アーチサポート(補助的ケア)
- 市販の土踏まずサポートインソールを使う——回内足・扁平足の方は特に有効。着地時の脛骨への捻れストレスを軽減します
- シューズのクッション性を確認する——ソールが薄くなったシューズは衝撃吸収力が低下しているため交換を検討します(目安は走行距離500〜800km)
- アイシング(練習直後)——炎症が強い場合は練習直後にすね内側に15〜20分冷却。慢性期(炎症が落ち着いた状態)は温熱を優先します
整骨院での施術内容
シンスプリントに対して整骨院でできる保存療法は、①下腿の筋肉・骨間膜の緊張をほぐして骨膜への牽引負荷を軽減すること、②足底アーチを整えて脛骨への衝撃を分散すること、③段階的な競技復帰のペースを指導すること、の3つを軸に組み立てます。
- 手技療法——後脛骨筋・ヒラメ筋・腓腹筋・骨間膜への筋膜リリース。脛骨骨膜に対する繰り返しの牽引ストレスの原因を筋肉レベルから緩和します
- 鍼治療——後脛骨筋・足底筋膜の緊張ポイントへの鍼。血流促進と組織修復の促進が期待できます。国家資格(はり師・きゅう師)をもつ鍼灸師が担当
- テーピング・インソール提案——着地時の回内(かかとが内倒れる動き)を抑制するテーピングで練習中のストレスを軽減します。シューズのクッション性やインソールの適合についても確認します
- 段階的復帰指導——「いつから・どのくらいの距離・どのペースで戻すか」を症状の改善に合わせて具体的に提示します
保険・費用・通院回数の目安
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保険の適用 | 疲労の蓄積による慢性の骨膜炎は整骨院の保険適用外。自費施術となります。 例外:転倒・強打など急性外傷が加わった場合は保険適用になるケースあり。 |
| 通院回数の目安 | 週1〜2回 × 1〜2か月が目安。試合・大会が迫っている場合はペースを調整します。 セルフケアの継続と練習量の修正が並行して必要です。 |
| 受診の目安 | 限局性圧痛・安静時痛・休んでも改善しない → 整形外科を先に。 広範囲圧痛・走ると痛い(初〜中期)→ 整骨院へご相談ください。 |
| 統計データ | ランニング障害の13〜20%がシンスプリント(MTSS) 新規ランナーの4〜35%が経験(Moen MH et al., PMID 19530750) |
まずはご相談ください
走ると痛い・大会前に間に合わせたい・
疲労骨折が怖いので早めに対処したい——
シンスプリントは下肢全体の筋膜のつながりから生じることが多く、膝痛・足底の痛みと合併することもあります。膝・足の痛みの施術対応について詳しくはこちらをご覧ください。
膝・下肢の痛み 詳細ページ(整骨院の対応) 鍼灸によるスポーツ障害へのアプローチ1. Moen MH, Tol JL, Weir A, Steunebrink M, De Winter TC. (2009). Medial tibial stress syndrome: a critical review. Sports Medicine. PMID: 19530750